インストラクターブログ

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帰省ついでの四国遠征釣行

今年の盆休みは、最終日の夕方に徳島県の実家へ魚を渡すだけのごく短時間だけ帰省する予定でしたので、それまでの間、独り気ままに車中泊生活で、四国の各地を転々と釣り歩いていました。
いい歳した独り身のオッサンが何しているのか世間的には微妙なところですが、その釣行をレポートいたします。

 

【1日目 8/12】

知人から愛媛県肱川支流の小田川での友釣りが面白いと聞いていたので、チャレンジしてみることにしました。


私の鮎釣り歴はまだ4年目。
知らない川ばかりです。
ネットで検索しても小田川ではさほど友釣りの情報はなく、釣れるかさっぱりわかりませんでしたが、翌日釣行する綱丸さんへのお土産分が釣れたらそれで十分なので、あまり気負いすることなく釣行しました。

福山おとり屋で日券とおとりを購入。
おとりは1匹500円とごく一般的ですが、日券は1,500円と非常にリーズナブルでした。
一応ポイントは事前に教えていただいておりましたが、おとり屋さんの最新情報が大事なので話を聞いたところ、肱川合流点上流付近で昨日アユが食んでいる姿がよく見えたとのころでしたので、まずはそちらへ入ることに。

ポイントは小石で構成されたチャラ瀬。
アユの姿は沢山見えますが、群れ鮎ばかりでしかも小さい。
川に入ると水温がかなり高かったので、水合せは万全にしてから挑みました。

水中糸はザイト・メルファ複合メタルMH0.04号、中ハリスはザイト・鼻かん仕掛糸FC0.6号で、鼻かんはライトチューブ鼻かん6号、鈎はオールラウンドに使える秀尖6.5号の4本錨を使用。

期待の一投目は…鼻かんを通したショックか、水合せが悪かったのかオトリが弱ってしまい、全く泳いでくれず緩い流れに乗って下流へ流されていくだけ。
早々に戦線離脱となりました。

2匹目のオトリは一応泳いではくれましたが、あまり元気はなく、早く天然に切り替えないと早々に詰みそうな予感。

しばらく瀬肩を泳がせていると待望の1匹目が掛かりましたが、10cmほどのビリ鮎。
一応しばらく泳がせてみるものの、泳ぎは悪く、鈎の重さか根掛かりが連発し、こちらも引き舟へ戻ることに。

オトリを養殖に戻し、泳がしているとまたビリ鮎が掛かり、少しマシな型だったのでしばらく泳がせましたが、高水温のためか弱りが早く、またしても根掛かり連発でグロッキー。
仕方なく養殖に戻しました。

かなり弱っていたので、水中糸ザイト・鮎0.125号の細ナイロンの仕掛けに変え、緩いチャラ瀬で頑張って泳いでもらっていると、目印を飛ばす良いアタリ。
「ついにまともなオトリが!」と一瞬喜びましたが、慎重にやりとりし、寄せてくるとシルバーの魚体。
25cmほどのウグイでした…。
おかげでオトリはヘロヘロとなり、タモは臭くなり、この1匹で心が折れ、場所移動を決意。

教えていただいていた少し上流のポイントへ移動しました。

ポイントにはすでに2名の方が入っていて、見ている間に20cmほどのアユを1匹掛けていました。
「ここなら大丈夫だろう」と養殖のオトリに鼻かんを通しましたが、弱り切って全く泳いでくれません。
もう1匹の養殖やビリ鮎はすでにご臨終でしたので、これを使うしかありません。

鮎玉オモリ0.8号を打ち、引いたり、止めたりして何とかアユを掛けようとあがきましたが反応はありません。

オモリを重くし、少し速い瀬を引いていると運良く掛かってくれましたが、まさかのバラシ。
そしてそのしばらく後にも一瞬掛かったものの、残念ながらバラシ。
理由はわかりませんが、ヘロヘロに弱っているオトリで掛けるとバレる率が高いように感じます。

 

昼前にはもうオトリが完全に動かなくなりましたので、恥ずかしながらオトリを追加購入することにしました。

オトリを追加購入し、気分転換に10㎞ほど上流のポイントへ向かうと、水質も抜群で、縄張りを持っているアユの姿も確認できました。
「ここからが本番だ」と意気込んで用意をしたところ…先ほどまで使っていたはずの鮎竿がありません。
先ほどのポイントに忘れてきてしまっていました。

慌てて元のポイントに戻ると、無事に竿はありましたが、さすがにまた上流のポイントへ戻るのもどうかと思い、仕方なくここで竿を出すことにしました。

仕掛けは朝と同じ。
先行者の方を真似て泳がせメインで攻めますが、全く反応はありません。
しばらく転々と攻めていると、下流の方が瀬尻で連発し始めたので、それを見て200mほど上流の小さな瀬へ大きく移動しました。
それが正解でした。

アユの姿は全く見えませんが、とりあえず瀬尻の大き目の岩付近を泳がすとすぐにヒット。

18cmほどでしたが、元気な天然に替えることができてほっと胸を撫でおろしました。

瀬尻で掛かったのはその1匹だけでしたが、1号の鮎玉オモリを使って瀬を引いて攻めるとそこからは17~20cmがコンスタントにヒット。

一通り攻めると反応が無くなったので、上流のポイントも軽く触って17時に納竿。
込まない15匹とぼちぼちな釣果でしたが、各トラブルが無ければもっと数は伸びていたと思います。
「友釣りとはトラブルとの戦い」とはよく言ったものです。

 

【2日目日中 8/13】

この日はカルティバフィールドテスターの綱崎恭平さんが「Fishing Guide 綱丸」という遊漁船を始められましたので、遊びに行ってきました。

今回はボートロックでの出船。
狙いはオオモンハタやアカハタなどです。

宇和島市の津島町近家港を出船し、40分ほど走った南のポイントで釣りスタート。

メバル、ガシラ以外のボートロックは初めてなので、いつも沖磯のハタなどを釣っている投次郎40g+マスクドスピンM+STX-58#4のブレードジグをメインにして、根が粗い&浅場用に静ヘッド30g+ジャスターシャッド4.2のジグヘッドリグを準備。

いかにもハタ系が潜んでいそうな沖磯周りを転々と探ると、良型のガシラがぽつぽつヒット。
これはこれで嬉しいのですが、船長はあまり納得がいかない様子。

しばらくランガンを繰り返していると、干潮時は水没しそうな根があり、そこを投次郎40g+STX-58#4+マスクドスピンMのリフト&カーブフォールで探っていると、フォール中に何かがアタリました。

しかしすぐに全く動かなくなったので、根掛かったのかとしばらく強く引っ張っていると、魚は急に動き出しました。
船長から魚のサイズを聞かれましたが、その時は素直に寄ってきたのであまり大きくないなどと話していると、船に近づくと急に暴れだし、10mほど一気に走られました。
引き的に青物ではなさそうなので、フエフキかマダイかと推測していましたが、数分やりとりし、もう少しで姿が見えるというところで残念ながらフックアウト。
せめて正体だけでも知りたかったところです。

気を取り直して釣りを再開していると、何度目かのポイントで久しぶりのモンツキ(クロホシフエダイ)をゲット。
この魚は高水温期の四国内南部の沖磯でちょくちょく釣れ、ほんの少しクセはありますが淡泊な身で美味しいので、ライトジグで専門に狙うことがある好ターゲットです。

やがて時間は終盤となり、本命が釣れずに終わるのか…と少し諦め気味に養殖イケス近くの磯場を静ヘッド30g+ジャスターシャッド4.2/フラッシュハスにちょっとした改造を施したリグで攻めていると、ボトムから10mほど巻き上げた中層で何かがヒット。
かなり中層なのでガシラやアカハタではなく、根に入られる心配も無さそうなので慎重にやりとりすると、姿を見せたのは本命のオオモンハタ。

46cmの納得サイズでした。

その後、船は某有名沖磯周りを攻め、乗船者の方がアカハタを釣って納竿。

綱丸ではボートロックだけではなく、エギングや一つテンヤのアマダイ釣り、タイラバなんかも楽しめるので、また別の機会に遊びに行きたいと思います。

 

【2日目夜 8/13】

乗船後は一気に高知県四万十市中村まで移動し、日暮れから四万十川でアカメを狙いました。
この日は四万十市中村で全国一番の暑さ37.9度を記録。
以前に全国一番の暑さの日にアカメを釣ったことを思い出しました。

お盆だけあって、有力ポイントには明るいうちから人が入っていましたが、私が好きな上流のポイントはなぜか空いていたので、そちらへ入川。

釣り始めてしばらくすると、反転流の中で小型のボラか何かをさほど大きくない魚が盛んに捕食し始めましたが、ルアーのサイズを10cmまで落としてもヒットしません。
恐らくセイゴでしょうか。
ライトタックルで遊べば楽しめそうですが…。

かけ上がり狙いをしばらく続けていましたが、反応がないので川を下りながら広く探るも無反応。
下流に行き過ぎるとベイトの気配も無くなったので、入川した付近まで戻ることに。

ストラクチャー狙いに切り替え、角度を変えて狙っていると、待望のヒットがありました。
ヒットした直後からエラ洗いすることなく下流へ一気に数mほど走り、トルクフルな引きでなかなか浮いてはきません。
恐らく相手はアカメ。
しかし久しぶりのヒットに慎重になり過ぎたのか、2分ほどのファイト後に痛恨のバラシ。
せっかくのチャンスを無駄にし、思わず天を仰いでしまいました。

「もう今日は終わりか…」と込み上げてくる悔恨にさいなまれながら釣りを再開していると、20分後ぐらいでしょうか、ティップから2mほどの近距離でいきなり「バコッ!」と何か大型魚がライズ。

「まさかアカメ!?」
すぐにルアーを回収し、5mほど投げ、ライズがあったところを通すと一発でヒット。
しかしリアから浅く食われたためか、合わせが早すぎたのか、ヒット直後の首振りですぐフックアウト。
姿が見えてないので正体は確定できませんが、私はきっとアカメだったと思っています。

またしてもチャンスを逃し、心境的にはズタボロ。
翌日は朝から同川で友釣りをやるので、あまりダメージを残さない程度で切り上げようと、弱気な考えでキャストを繰り返していると、ストラクチャーの際でまさかの再々ヒット。

ヒットした直後からシーバスとは異質なスピードとトルクで下流へ10m以上走ったので、アカメと断定。
念のため追い合せを入れ、走りに耐えつつ追従するように移動していると、やがてヘッドライトの灯りに照らされて水中に艶めかしいルビーアイがギラリ。
間違うことのないアカメの特徴です。
焦る心を押し殺し、時々ベールをフリーにして沖へ走らせ、数分のやり取りで安全な浅場へ誘導し、フィッシュクリッパーでランディング。
13cmフローティングミノーのフロントフックにセットしたSTX-58#3がしっかりと口元をとらえていました。

やり取り中はもっと大きいと思っていましたが、計測すると83cmとアカメにしては小型。
しかしながら数年ぶりに出会えた感動と安堵で、先ほどとは違う意味で天を仰ぎました。

もしかしたら狙えばまだ釣れたかもしれませんが、この一匹に心底満足し、達成感と多幸感に包まれたまま納竿としました。

 

【3~4日目 8/14~8/15】

この二日間は四万十川十和~大正地区で友釣りを楽しんでいました。
結果だけ言えば、初日は込まない16鮎、二日目は20鮎とまずまずの釣果でしたが、高すぎる水温の影響で対してダメージを与えていないにもかかわらず、引き舟の中のアユが次々に死んでしまい、オトリのローテーションもままならず、非常に難しく、神経を使う釣りとなりました。
慣れた方は引き舟を沈めながら釣りをされるようですが…。

現場で合流した同僚の藤岡が当日の詳しい状況をスタッフブログにアップすると思いますので、私からのレポートはここまでにしておきます。

【5日目 8/16】

最終日は夕方に実家へ魚を渡しに短時間だけ寄るので、昼過ぎまでの釣りとなります。

水温が低い場所で気持ちよく数釣りをしたいという思いが強かったので、高知県吉野川の大川村エリアへ釣行しました。
2年前に嶺北へ釣行した際、早明浦ダムのダム湖産アユの話を聞いて興味があり、直近のおとり屋さんのブログに釣果があったのが理由です。

窪添おとり鮎さんで日券とオトリ2匹を購入し、ポイントに関する情報をお聞きし、30キロほど離れたポイントへ。

山間を流れる川だけあって、7時を過ぎてもまだ陽は差しておりません。
オトリ屋さんからアブ対策が必要と聞いていましたが、そんな装備は用意してなかったのでほぼ丸腰で挑みましたが、この時間はまだアブの活性は高くなく、たかられることはありませんでした。

釣り場を一通り眺めると、水面から50cm以上露出した石も濡れていましたので、この時は急速に減水したのかとのんきなことを考えていました。
標高が高いおかげで水は冷たく、気温は低く、非常に快適です。

まず緩めの場所でオトリを替えようと、下流の瀬尻のポイントに入って仕掛けをセット。
ダム湖産でサイズはさほど大きくないと聞いていたので、水中糸はメルファ複合メタルMH0.04号、鼻かんはライトチューブ鼻かん6号で、鈎はオールラウンドに使える秀尖6.5号4本錨の他、根掛かり対策とキープ力が必要な場所用に妃刃6.5号4本錨も用意しました。

逸る心を落ち着け、竿を出そうとすると…なんとタモの中のオトリが勢いよくピョンと跳ねて逃げてしまいました。

まさかのトラブルに緊張感は最高潮。
ここでオトリが無くなってしまったら、30キロ戻らなくてはなりません。

オトリを弱らせないよう気を使いながら泳がせていると、何が嫌なのか元気よく流芯へ泳いでいったオトリがすぐに足元まで戻ってきます。
数度入れても戻ってくるのでおかしいと思っていたら、流芯に戻そうとしていたオトリに大きな魚体がチェイス。
まさかのニゴイでした。

ここでオトリをとられては一巻の終わり。
慌ててオトリを回収し、ニゴイがいなさそうな少し上流のポイントへ移動しました。

しかしやっぱりニゴイはいます。
群れアユを見つけると時々群れに突撃する姿が見えます。

とにかくオトリをとられまいと、高い足場からニゴイの接近に気を配りながら釣りを再開。
アユは沢山見えますが、縄張りを持っているのはごくわずか。
行動を観察しながら釣りに集中していると、8時頃のサイレンの後に少し水位が上がったのに気が付きました。

露出した石が濡れていたのを思い出し、ダムの放水があったと推測。
慌てて飲み物を冷やすためだけに浸けていたオトリ缶まで戻ると、危うく流される直前でした。
無事回収することができ、先ほどのポイントまで戻ると、流れが強さを増しており、先ほどまで見えていた水中が見えにくくなりました。

「アカン…詰んだかも」と、絶望的な気分に陥りましたが、とりあえずやれることはやろうと、ニゴイがいなさそうな浅く狭い泡立ちのポイントへオトリを入れると、すぐに掛かりました。

13cmないほどの小型でしたが、黒々とした体高のある追星3連の美アユ。
オトリにもばっちり使えます。

放水でアユの活性が上がったのでしょうか。
それから同様の小場所を狙い、次々に数を重ねることができました。
アベレージで15cm、時々10cmほどの小型も混じりますが、ちゃんとした成魚のフォルムでの小型なので、オトリとしては問題なく使えます。

ここぞというポイントでは10秒以内に高確率で掛かり、時々ニゴイに邪魔はされますが、なにせ良く掛かってくれるので、全然苦にはなりません。
時折20cmクラスも混じるので、瀬に走られるとスリリング。
時間を忘れるほど楽しめました。

ただ、河原を移動するとアブの群れにたかられることが数度ありました。
移動中にたかってくるので、移動後はすぐにオトリへ鼻かんを通さず、しばらくタモでアブを追い払い、落ち着いてから釣りを再開する方法で何とか対処。
なお、川の中を移動するとアブの寄りは少ないように感じました。
オトリ屋さんの話では、ハッカ油を使った虫除けが効くようなので、この川へチャレンジされる方は用意しておいたほうが良いかもしれません。

十分アユは掛かったので、後半は広くポイントを探ったり、オモリを使って急瀬の流芯や深トロも攻めてみましたが、今一つ釣果は伸びず。
当日は浅い小場所を狙い続けるのが正解だったようです。

結局昼過ぎまで竿を出し、21cmまでを35鮎と満足な結果に。
素晴らしい景色と冷涼な川、小さいながらもダム湖産の美アユに癒され、盆休みを最高の形で〆ることができました。
いつかまた暑い時期にこの川を再訪したいと思います。

 

レポートは以上です。
今年のお盆もまた記憶に残る釣りの旅をすることができましたが、コロナ対策のため様々なことに気を使いながらの釣行でしたので、いつもの連休に比べるとストレスフリーというワケではありません。
一日も早くコロナ禍が終わり、穏やかな日常下で釣りを楽しみたいと切に願います。

 

スタッフ 西浦伸至

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