【夏の極小ジグヘッド、チヌ・キビレ】
秋めいて来たとは言え、まだ秋の海には程遠く、ターゲットの少ない季節ですね。
この時期、私は市街地河川内で、アジングやメバルタックルを使用してのチヌ、キビレのジグヘッドゲームを楽しんでいます。

【PE0.2号の極細タックルを使う理由】
一般的なチヌ・キビレゲームと比較すれば私のタックルは極端に繊細です。この時期だからということではなく、いつもこうです。
私がチヌ・キビレを狙い出したのはここ数年ほどのこと。
当初は、各メーカーが配信してくれてるチニングの動画などを見て、エギングロッドを使って見様見真似でやってみました。
シンカー+オフセットフックで
着底後「シャシャッ!」とシャクり、ガツン!とあわせるリアクションの釣りですね。
よくわからないものの、そのやり方で私にも確かに釣れましたが、なんといいますか、私にとってはアジングやメバルのような魚との「対話感覚」をもう少し求めたい感じがありました。
アタリに対して、待ったり、送り込んだり、駆け引きしたり、、というまさに「対話するような呼吸感」を好む自分は、強いタックルで展開の速い釣りよりも「趣(おもむき)」に楽しみを求めたかったんです。それが今のスーパーライトタックルに落ち着いた理由です。
もちろん自分が、不馴れなだけであってそういったリアクションの釣りにも、駆け引きや「対話」のようなものもは、エキスパート諸氏なら感じてらっしゃるんだと思いますが、自分にはそれが感じ取りにくかったんですね。
そんなことから、細いライン、細いリーダー、浮遊感のある1グラム前後の極小ジグヘッドで、一気に飲み込んでこないチヌ・キビレを誘う。そんな釣りにハマり込んでいきました。

【徳島で】
チヌ・キビレを楽しんでるエリアは、営業担当している淡路島と徳島が多いです。
淡路島なら三原川。
徳島なら新町川や撫養川、今切川などですが、なかでも頻繁に行くのは新町川です。
新町川とは、徳島市内のど真ん中もど真ん中、阿波おどり期間には総踊りが行われる南内町演舞場や、一番大きな演舞場である藍場浜演舞場に沿沿って流れる川のことです。
釣具をもって歩くのも恥ずかしいくらいのガチの市街地河川です。
川とはいえ、ヒラメやマゴチ、チヌ・キビレ、シーバスと、様々な魚の実績があるのが新町川。
徳島市民の散歩コースですから、もちろん足場も良く、秋には川沿いでファミリーハゼ釣り大会などが毎年開催されます。未来の釣り人となる子どもたちが魚釣りに親しむ場となっているようです。
散歩の方の安全に注意を払う必要から、キャスト時には注意を払いますが、それを除いては特別な装備は必要ではなく、バッグひとつで手軽にライトに楽しむことができるのも、ここでの釣りを好む理由です。

【釣り方は2通り】
たとえば、新町川の両国橋周辺の場合、私は2つの探り方をします。
釣り方①《流れに馴染ませてスイング。ボトムを感じつつ面をトレース》
ラインにかかる流れの水圧を利用して、ボトムゾーンをトレースします。新町川は砂底ですし根掛かりもほとんどありません。
キャストしてリグが着底したらアタリは、「コン!」と明確に出ますので、アタリが出たら一呼吸待ち、重くなる本アタリで合わせます。
新町川は、潮汐の影響が大きく、常に流れがあります。その流れの程度に応じ、こまめにジグヘッドウエイトを調整するのがコツですね。底ズルでもなく、リフト&フォールでもない。その中間のボトムギリギリの「ノック&スイング」です。
イメージ的には、着底を感じたら持ち上げて、底スレスレ10センチ以内を1メートルほど巻く→ボトムノック→スレスレを巻く。それをを繰り返す。そんなイメージです。リールを巻きすぎると浮き過ぎるので、ロッドだけの操作でリフトし、リフトしたぶんをまた流れの水圧で送り込んで操作するといいと思います。
「ノック&スイング」での浮遊感が丁度よいのは、1.5グラム〜2グラム。重くも3グラムのヘッドウェイト。刻々と変わる流れの水圧に合わせて、ウェイトをマメに交換調整し、スイングを繰り返します。
釣り方②《捨て石の際スレスレを、捨て石にノックしつつリトリーブ》
この攻め方は、①のノック&スイングでアタリが出ないときに、両岸の際に沈んだ捨て石と砂底の境目を狙うようにするものです。
この狙い方は、正直なところ根掛かりも多くなります。ゆえに手返し的には①のスイングの釣りよりも悪くなりますが、アタリが乏しいときにはここでアタリが出る可能性が高いことに加えて、シーバスなどの他魚もヒットしてくることが多くなります。ボトムコンタクトを感じれば、すぐにリフトし根掛かりを避けつつリトリーブする必要があるため、アングラー側は操作に集中する必要があります。
アタリは、チヌ・キビレ、シーバス、いずれもひったくっていくアタリが出やすくなるのも特徴です。
根掛かりへの対策として少し工夫しています。PEにまず1号のフロロリーダーを40センチほど結び、その先に0.8号のフロロを60センチほど結びます。つまりコネクトリーダーを細くします。
その上で、さらにジグヘッド上10センチほどのところに丸結びを一カ所作ります。
根掛かりすれば、この結び目のどちらかが切れ、水中に長いリーダーや、PEラインが残る最悪の切れ方を防げます。
また魚のメインサイズは20センチから35センチくらいの中小型。
ときおり40センチ前後のチヌ・キビレのが釣れる感じなので、今のところこれで全く問題なく取り込めています。
もちろんランディングネット(6メートルが便利です)は必須ですし、細軸フックメインの小型ジグヘッドですから強引なやり取りは、決してしません。
しなやかなタックルで、魚をいなしてから、落ち着いてネットで掬うようにしています。
【私のタックル例】
◆竿 メバル・アジ用など、5.8〜7フィートくらい。鯵道5.8フィートを多用します。
◆リール 小型のシャロースプール系ならなんでも。
◆メインライン
弊社マイクロゲームPE0.15〜0.2号
デュエル社、ザワン0.1号
リーダー
ザイト磯フロロ1号(笑)+0.8号
★ジグヘッド
湾岸プロヘッド0.8〜3グラム
アジ弾丸0.8g〜3g
★ワーム
リバーシブルクロー
カラーはグリパンチャートが最強(ノック&スイング)
ドロメシャッド
スポットグロー系各種(捨て石際リトリーブ)
★結束
・メインラインとリーダーはFGノット
・ベースリーダーと先リーダーはシングル8の字
・ジグヘッドはユニノット3周で直結
【まとめとして】
軽いヘッドでやる面白さは、何といっても「浮遊感」を操る操作性の面白さ。ジグヘッドリグなので道具としてもシンプルで、メタルジグのフォール操作に良く似ています。
冒頭の繰り返しになりますけども、もう一つのメンタル的メリットとして「魚との対話」を感じられるオモシロさです。
私はそれに惹かれます。
沈みかけたり、戻ったり、!それをなんとか食わせる、ウキを使ったの釣りに似ているかもしれません。
よろしければ、ご参考にお楽しみください。
スタッフ 吉成秀人



