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アウトドアのムーブメントについて

第7話【アウトドアのムーブメントについて】

「TOFというイベントに!」
この春、東京都庁前にある新宿中央公園で開催されたTOF(東京アウトドアフェスティバル)というイベントにGo-Phishも出展させていただいた。
何せ春の週末のまる2日間、広大な公園を借り切って数えきれないほどのアウトドア関連メーカーの出展テントが並ぶ巨大な屋外イベント。
7回目を迎えるとても大きなこのイベントは主に今ブーム真っ只中のキャンパーたちやアウトドア好きの人たち(主に20~40代の男女と子供たち)を中心におしゃれな車の展示からアパレル、飲食や様々なグッズ類の販売、そして子供たちを中心とした参加型アクティビティー施設などを配し実に盛りだくさんな内容。
僕はいくつかに分かれたエリアのFISHING AREAでCatch and eat(キャッチアンドイート)の釣り堀ブースを中心に出展したハンドクラフトのオフセットグリップやカスタムクラフトのトラウトネット、漆塗り工房やガラス金属加工工房などが主催するブランドの中のひとつとして参加させていただいた。
FISHING AREAの中心となるCatch and eatは都内・練馬と吉祥寺に2ヶ所ある「釣り堀カフェ」。
実に東京らしいコンセプトであるが、普段はたくさんのお客さんで盛り上がっているお店。
カフェをしながら店内のプールに放たれた小さなニジマスや季節の小魚を小さなネリ餌をつけたミャク釣りで楽しむというスタイル(釣れた魚はその場でフライにしていただけます!)で僕も時折お邪魔しているがこれがまたなかなか面白くてついつい長時間の滞在になるという始末…?(笑)
そんな人気のCatch and eat、今回のようなイベント時には「出張釣り堀」としてオープンするのだ。
もちろん皆さんのご想像どおりその人気のほどは凄まじく通りがかるカップルや家族連れのほぼ全員?が興味津々。
そりゃー子供たちはすぐそばで釣りをしてはしゃぐ姿や小さなプールにわんさかいるニジマスを見て居ても立っても居られずすぐさまお父さんが行列に並ぶという状況!(お父さんお疲れ様です。笑)
その終始にぎわう釣り堀を中心にパーク内を通りがかった方々やご近所からお散歩中の皆さんなど僕たちのブースにもたくさんの人たちが集まって来てくれて楽しく忙しい2日間となった。
とにかくみんな魚釣りが大好きなようであります!

「釣りが好きか嫌いかと言われれば?」
釣りが好きか嫌いかと聞かれればその大半の皆さんは「好き!」っと答えてくれるはず!
特に今回のようなイベントに来られるみなさんは加えておしゃれ好き。
なのでGo-Phishが提唱する「カッコよくておしゃれな釣り」を理解してくれる要素満載の皆さんばかり。(嬉しいなぁー!!)
そもそも現在のアウトドアブームの流れはいわゆる「山」を中心とした幅広い世代に広がる大きな流れと、グランピング以降のアウトドアキャンプの広がりからと推測してるがここに様々なアクティビティースポーツやファッションが絶妙に絡まってそれはそれは時代の大きな流れとなっていて実際僕もその中にいるひとりなのでよくわかります!(笑)
本格登山はもちろん、特殊なアクティビティースポーツが底辺にあってその広がりで今のキャンプやアウトドア遊びがあるということは見ていても納得するしごく自然な盛り上がり。
今のアウトドアムーブメントの中心を担う皆さんをキャンパーと称するならそのキャンパーはごくごく一般のみなさん。
さらに本格的スタイルや「ソロキャンプ」といったスタイルからよい意味での「大人のママごと」的遊びまでそれぞれの趣向に合わせて皆さん楽しそう!
これがいいですね!
来場者の楽しそうな姿を見ながら僕の立場としてふと考えるのは同じアクティビティーとしてのサーフィンや釣りとの違い。
これらが他のアウトドアとひと味違うのはそれぞれ明確な目標とそれに伴うスキルがいること。
サーフィンならサーフィンをすること、釣りで言えば「まずはうまく魚を釣り上げることが前提」…っとなるのでそれが良くも悪くもな原因かなと? 

「おしゃれはガマン!」
釣りを始めるなら絶対に「手軽なエサ釣りから始める」のがよろしい…っと僕は思います。誰もがイメージやすくコツを覚えやすいからという理由。
が、ことルアーやフライの釣りとなればこの「どうやって魚を釣るか」という前提がその後のスタイルを大きく左右してしまう。
ルアーやフライの釣りは日本では元来とてもおしゃれな釣りである。
「おしゃれはガマン」という名言があるがその通り、ルアーやフライフィッシングには始まった経緯(そもそもの考え方)やそれぞれの歴史や様式がありその前提を踏まえながら時代に合わせていくことが重要な要素だと思っているがこれが僕のようなタイプの人間にとっては残念なことに現状ではそのお洒落なカッコよさはほぼ皆無に等しくなっている。
先日長く釣りをする友人から聞いた話であるが100年以上前に書かれた釣りの書物(もちろんヨーロッパ)には「釣りは漁(すなど)るなかれ!」と書かれているとのこと。
すなわちこの時点ですでに釣りは漁ではないと書かれているのだ。
魚を釣るために知恵を絞り様々なものを作るのではあるがあくまで釣りは釣り。
ひとつ行き過ぎると突如として台無しになる(カッコ悪くなる)。
基本「おしゃれな釣り」であることはみんなおおよそ理解しているであろうけれど釣りにのめり込めば進化は進み必然的にその後の世界を変える革新的な釣法やスタイル、それに伴う道具、ウェアなどが出来てもその一瞬は短く、あっという間にそれをはるかに超えて必要以上のものであふれかえってしまうのだから今はタチが悪い。
当たり前の摂理であるが、あまり機能的すぎるものや二番煎じにカッコいいものはない。
だからこそ選ぶバランスというかセンスが重要でそこがまた「自分にとっての釣り」の面白い所でもあるのだ。
魚は釣りたいが行き過ぎては行けない。
僕はあくまで釣り場や魚と共存できる釣り人でありたいと願うが、現状人気の釣り(釣り場)を見ていると「魚は居なくなっても自分は居たい」という人たちで溢れかえっている様にも見えるのでここはひとつ「自分は居なくなっても魚は変わらずいて欲しい」と願う人たちの輪でこの遊びをなんとか続けて行きたいのだ。
そしておしゃれであることも忘れずに釣りをしてほしいと願う!
今回のイベントではカッコいい釣りの世界がまだまだ継承できそうな大きな期待感とともに8歳、10歳、16歳…っと極めて純粋に「いい釣り」を楽しもうとしているたくさんの子供たちに出会えたことが何よりであった。
僕も清々しい50代を生きて行こうと思う!!

プロフィール…武田栄(たけだ・さかえ)1967年大阪市生まれ
カルティバフィールドテスター /Go-Phish代表/ 釣り研究家
幼少期の釣りからルアーに目覚めバスフィッシングはもちろん、10代の頃よりいち早く海のルアーゲームに精通、その後様々なスタイルを構築。20代では釣りと同じく楽器(ドラム)演奏にも没頭(2000年ビクターエンターテインメントよりメジャーデビュー)。現在は釣りとともに地元関西の個性派グルーヴァーとしても活躍中。関西最古参SW釣りクラブ会長、老舗ルアーメーカー勤務を経てプライベートブランドGo-Phish(ゴーフィッシュ)を設立。自身の開発アイテムはもちろん様々な釣具メーカーとの企画人気アイテムも多数開発。雑誌メディアでもおなじみ愛称はタケちゃん。その明るい人柄にファンも多い。趣味は「おしゃべり」。合言葉は「ゲームフィッシュは出かたが命!」「楽しくなければ釣りじゃない」